最近のMavic製ホイールのミドル~ハイエンドモデルに採用されているハブが、インスタントドライブ360(ID360)です。
一般的なフリーラチェットと異なり、2枚のラチェットプレートが嚙み合わさる構造になっており、フリクションロスが少ない、パワー伝動性が高い、軽量…といったメリットがあります。
一方で「Mavicのハブは頻繁にメンテしなければならないので面倒」といった声も聞かれます。
実際に、Mavic公式サイトでも「約1,000kmに1回程度のチェックを推奨」とあります。
本日ご来店のお客さまは年間1万km以上を走られるパワーライダーにもかかわらず、2年ほどノーメンテだったとのこと。
嫌な予感がします…(汗)
グリスは完全に抜けており多少汚れていましたが、思ったほど傷んでいない状態でしたので、とりあえず一安心。丁寧にクリーニングして専用のグリスを使って元に戻します。
最後にローターのゆがみを修正して作業完了です。
お持ち込みの際は乾いたバリバリ音を響かせていたフリーハブは静かで滑らかな音になり、お客さまも驚いた様子でした。
ID360は競技志向の設計の為、シールが甘く浸水しやすいという問題もあるのですが、耐水性の高い改良版のシールもリリースされています。気になる方はご相談ください。